『顧問官の政治学―フランシス・ベイコンとルネサンス期イングランド』 木村俊道

図書館。16〜17世紀英国の哲学者フランシス・ベーコンの政治家としての側面を捉えた研究書。以前、ベーコンの人間面に興味があると書いたが、その渇をいやす内容。経験主義の哲学者・思想家としてのみ有名なベーコンだが、ジェームズ1世*1治下に要職を歴任し、最終的には大法官にまでのぼりつめた政治家*2でもあった。本書は彼の政治的キャリアをたどりながら、古典と実践に裏打ちされた彼の政治哲学を説き明かしていく…。

*1:James I of Englandイングランド王。スコットランド王(ジェームズ6世)。自らも悪魔学の本(参照)などを著した学問好きであった。

*2:学識顧問官→法務次官→法務長官→枢密顧問官→国璽尚書→大法官。法曹畑のキャリア。

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