中国料理「古月」

http://www.kogetu.co.jp/mall/index.html
根津の山中旅館という旅館内にある中国料理店。
カジュアルな中華料理を出す雰囲気のいいお店
…との評判なんで出かけてみた。


千代田線の根津駅を出て地図を頼りに辿り着いて、料亭っぽい門構えをくぐると、玄関先でいきなり出くわしたのは、宿泊客のチェックアウトのドタバタした光景。う〜んビックリ。フロントで予約の件を伝えるも、しばらく待たされてチト不安になったが、しばらくして奥に通される。


通されたのは中華風の設えをした洋室(ご丁寧に中華風なBGMまで流れる)。和室の方が良かったんだが、まあいいか(予約でキッチリ頼めば良かったのか?)。コートを脱ぎ、荷物を置いて寛いでいると、さっそくお茶とメニュー一覧が運ばれてくる。予約で頼んだのはティータイムメニュー。

◆三月のティータイムメニュー

  • 春の養生茶
  • イカと春野菜の前菜シンガポールソース
  • 桜鯛と山菜の包み揚げ
  • うずらのスープ竹筒蒸し
  • 蕗と小海老の四川風葛引き
  • ワンタン麺
  • デザート


まず春の養生茶
花を浸したフレバードティ…らしい。
甘い香りと味がするので、食前茶…のようなものか?


次に出てくるのが墨イカと春野菜の前菜。
ピリッとした味付けだが、中華料理としてはあっさりめ。
一緒にウーロン茶がポットで出されるので、
お茶しながらゆっくりいただく。


次は桜鯛と山菜の包み揚げ。
揚げ物にもかかわらず、上品で軽やかな味わい。
これがメインなのだろう。文句なしの美味しさ。


次のスープは容器自体も変わってるが、中身もまた風変わり。
卑近な例で例えれば、汁分の多い茶碗蒸し…ってとこ?
鶉の挽き肉を竹筒で蒸したものらしい。これまた上品な味。
骨(?)のコリコリした食感が不思議。


で、次が蕗と小海老の四川風葛引き。
四川風…というだけあって唐辛子の辛さがピリリ。
我々がふだんイメージする中華料理に一番近い味かな。
辛い辛いといったが、蕗の甘さが適度に辛さを和らげる。


ワンタン麺はお馴染みの味…。
お口直しの一品だと思われる。
その意味じゃ、いいタイミングで出してくる。


で、最後のデザート。
杏仁豆腐でも出すのかと思いきや、
桜の花びらを浸したお汁粉という一品。
一緒に出されたジャスミンティーとともに頂く。


う〜ん美味かった。贅沢な雰囲気を堪能出来た。ボリュームは少なめだが、多彩な料理(メニューは毎月変わるらしい。季節感を取り入れたメニュー構成は和食っぽい趣向のような気がする)が楽しめる。それに中華料理につきまとうギトギトした感じが無く。ヘルシーな感じがするのがいい。何より気に入ったのは、奥まった個室(お手洗い付)で、お茶を飲みながらいただくというスタイル。これは私的に高ポイント。隠れ家でお食事的な満足感もある。


これで一人前3900円は安いと思いつつ、勘定を済ませに行くと、また宿泊客のチェックアウトやら、予約の対応やらでバタバタしていた。やっぱ、ここ旅館なんだね。つ〜か、路地裏の奥まった場所にあるせいで、どういう構造をしているのか、ひと目見ただけでは分からない…謎だ。