2006/07/18(火)読メモ
『慶応わっふる日記』 村田喜代子
ISBN:4267012814、潮出版社、1992年
※図書館。徳川将軍家お抱えの蘭医の家に生まれた女性の回想*1を元に、幕末の江戸を描く歴史小説。時代ものでも著者独特のやわらかな感じは健在。ヒロインのみねは『堤中納言物語』の「虫めづる姫君」を思い出してしまった。ただ、幕末で終わっており、やや尻切れ蜻蛉な感は否めない。原作を読むか。『銀河鉄道の夜』 宮澤賢治(作)、小林敏也(画)
- 作者: 宮沢賢治,小林敏也
- 出版社/メーカー: パロル舎
- 発売日: 1984/09
- メディア: 大型本
- 購入: 1人 クリック: 14回
- この商品を含むブログ (10件) を見る
『都市と人間』 ルイス・マンフォード(改訂版)
思索社、1981年
※図書館。アメリカの社会学者・評論家のルイス・マンフォードによる建築・都市論集。モダン建築・モダン都市の"機能性"に対する疑問符、自動車中心社会の危険性など現在でも通用する内容が多い。歴史的建造物の破壊を批判する一方、ゆき過ぎた保存運動を「博物館」的として批判的。興味深い。
*1:今泉みね『名ごりの夢―蘭医桂川家に生れて』
*2:イメージ源のひとつとされる『クオレ』のイメージ…というより「世界名作劇場」的なイメージだろうか。アニメ版も世界観は西欧調である。