『アクアリウムの夜』 稲生平太郎(角川スニーカー文庫版)
図書館。「幻想文学」誌読者にはお馴染みの稲生平太郎氏の青春ホラーミステリー長編。1990年刊の単行本の文庫化である。つ〜かよりにもよってスニーカー文庫(苦笑)。解説の篠田真由美さんが、あの手この手で苦心のコマーシャルしてますけど、表紙(緒方剛志)に魅かれて手に取ったヤングなラノベ読者は一読するなり(゚д゚)ハァ?…って感じじゃ。
青春ロックバンド、喫茶店、こっくりさん、霊界通信、宇宙からの電波受信*1…あ〜懐かしいねと思えてしまうのは年齢がバレるよな。道具立ても物語も文体もオールド趣味で俺好みの世界だ(笑)。文書や草稿の使い方は、M・R・ジェイムズなどの正調英国怪談を思い出したが、始終雨が降っているかのように思えるどんよ〜りとしたフンイキは日本的だと思う。
そのフンイキを楽しめるか否かだろう…俺はもち前者だが。
- 作者: 稲生平太郎,緒方剛志
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2002/01/31
- メディア: 文庫
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*1:これは別に懐かしくもない?