2006/07/29(土)読メモ

『シャイニング 下』 スティーヴン・キング(文春文庫版)

原作はいつまで経っても色褪せない。ミック・ギャリス版の再現度もなかなか良かったが、やはり原作の感動には勝てない。この小説とシャーリー・ジャクソンの名作『山荘綺談』との関係はよく指摘されるが、33章の中で言及されていることに今更気が付いた(あるいは忘れていた?)。エドガー・アラン・ポーの「赤死病の仮面」*1はたびたび言及されるので目につくんですが…。

『ミステリアスな文化史』矢島文夫

※図書館。『ギルガメシュ叙事詩』を翻訳したオリエント学のセンセが書いたエッセイ集。考古学や古代言語学のお堅い話題ばかりか…と思いきや、古代史を舞台にとったミステリー小説の話題あり、バビロンの空中庭園の話題あり、アラブ世界のコーヒーの話題ありと多彩な内容である。エイブラハム・メリットの『イシュタルの船』までチェキしていたのにはビビったぜ。