音盤発掘(バッハの息子たち)

J.S.バッハ大バッハ)の偉大さは認めるにしても、
息子さん方*1の音楽の方が親しみやすいような…。

J.C.Bach: Sinfoniae Concertante

J.C.Bach: Sinfoniae Concertante

J.C.Bach: Sinfoniae Concertante

ヨハン・クリスティアン・バッハ…大バッハの末息子"ロンドンのバッハ"…の協奏交響曲集。はじめて聴いたときには、モーツァルト?…などと失礼な印象を抱いたもんだが、カレの方がモツに影響を与えたようで、カレの死をモツも悼んでいる。楽器の音色を豊かに響かせる音作りと、親しみやすい旋律は魅力的(曲の作りがやや甘い気がするけど…)。フルート、オーボエ、ヴァイオリン、チェロのための協奏交響曲…は甘い音色をこれでもかっ!というぐらいに重ねる、とってもギャラントな曲。こういうサロン風の音楽って好きだ〜。

C.P.E.Bach, W.F.Bach: Concertos for 2 Harpsichords



Concertos for 2 Harpsichords
Andreas Staier(チェンバロ)、Robert Hill(チェンバロ
Musica Antiqua Koeln/Reinhardt Goebel(指揮)
Archiv 419256-2(輸入盤)、1990年、廃盤・品切
エマヌエル(次男)、フリーデマン(長男)の二台のチェンバロのための曲集。演奏は、一時期、古楽演奏界に旋風を巻き起こしたムジカ・アンティカ・ケルン(MAK)。アンドレアス・シュタイアーがソロにいます(脱退前?)。音楽学者の皆川達夫さんが"ゾーリンゲンの刃物"と評していたMAK独特の演奏ですが、最初のエマヌエルの協奏曲からして、メチャクチャ早いテンポでビックリします。たしかに爽快!ですけど、ここまでやらんでもという気も…。

*1:評伝としては、久保田慶一『バッハの息子たち』(ISBN:4276370558)がある。