・「ヒロイック・エイジ」26話:エイジ(終)

黄金の種族の遺産…それは外宇宙へと続く扉だった。「出でよ」外宇宙へと旅立っていく銀の種族たち。ディアネイラは後事を託される。そして四年後。エイジとの約束通り惑星オロンの復興を果たしたディアネイラだったが…。


そういえば、これってSFアニメだったんだよね。グレンラガンもそうだったけれど、宇宙の広大さを感じさせるラスト。黄金の種族の真意をさとり、外宇宙へと旅立っていく銀の種族。それを見送るディアネイラたち人類(鉄の種族)。『幼年期の終り』『2001年宇宙の旅』あるいは『指輪物語』のエルフたちの船出…いろいろ思い浮かびましたが、スケールのデカイ旅立ちと別れ。人類(鉄の種族)が一緒に旅立たなかったのは、エイジとの果たされぬ約束があったにせよ、人類は「その域に達していない」からお預けという判断からなのだろう…。


銀の種族からプレゼントされた力(ヘドロンの盾)で、完全無欠の「女王様」になったディアネイラの統治下で四年が過ぎ、エピローグ。アルゴノートクルーのその後の姿が描かれ、トラブルメーカーの兄様ズの姿も(生きてて良かったです…素直に)。誰もが平和を謳歌する中、ひとり不在のエイジを想って浮かないディアネイラ。しかし、出会いの地、惑星オロンで奇跡が起こる…。


あのラストは…ベタといえばベタだし、四年という別離の期間を置くぐらいならばもっと捻った再会にしても良かった気がするんですけど、それでもいい雰囲気の〆方だったと思います。EDとも繋がるし、ベタの勝利。今期は捻りに捻って失速しちゃった感の最終回が多かった気がするので、これでいいかも。


さて最後にシリーズ全体を振り返ってみると、高度なテーマ性を追求しつつ、エンターテイメント性にも配慮することの難しさ*1を感じましたが、元SF読みとしては、いろいろな読み方が出来る刺激的な作品だったと思います…。



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*1:沖方節にひかれた方と、平井キャラにひかれた方とじゃ見るポイントが全然違うんだろうな…。