チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」(メトロポリタン歌劇場)


指揮:ワレリー・ゲルギエフ 演出:ロバート・カーセン
キャスト:ディミトリー・ホロストフスキー(オネーギン)、ルネ・フレミング(タチアーナ)ほか
メトロポリタン歌劇場(ニューヨーク)、2007年公演
NHK-BShi、2007年11月10日放送


ロシア文学原作(プーシキン)のロシア語歌劇で、チャイコフスキーの代表作(歌劇)のひとつ。METのライブビューイングで配信・上映したものの放送(再放送)のようで、2007年だから最新の公演。もちろんソフト化もされていないのでありがたく録画。このオペラは、とても大好きで何種類も聴いたり、(映像を)見たことがありますが、なかなかの好演だった。目立ちすぎる(…そして太目の)レンスキーはともかく、他の配役はイメージ通り。合唱が少々ぁゃιぃ。はじめは大人しめだったゲルギエフも、後半では爆演状態だった。


ロバート・カーセンの演出は、METにしては珍しくシンプルで、白幕で囲った舞台に椅子と小道具だけ並べる…というもの。純粋に歌手(役者)の演技で見せる…ということなんでしょうが、作品の性格(作曲家曰く「叙情的情景」)からして悪くない選択でしょう。第1幕の床一面に散らした落葉は美しい。が、第2幕→第3幕を幕間無しに続ける趣向は意味があったんですかねえ…。時間の経過、場所の移動が分からないだろうし、レンスキーの死体をムリムリにお片づけ(あの巨体を持ち上げるなんて大変そうだなあ…)するほどの意味が…?
(2007年11月10日、NHK-BShi)



▽関連商品

オネーギン (岩波文庫 (32-604-1)) オネーギンの恋文