金田一耕助の傑作推理 特別版「悪魔の仮面」/BS-i


岡山県の山深い里、黒姫村。村祭りの当日、村の旧家の当主が何者かによって惨殺される。凶器は鎌、犯行現場は鍵のかかった密室だった。金銭トラブルをかかえる親族、当主が女中に生ませた私生児、当主の嫁と義弟の許されざる恋、家中の愛憎関係が露呈していく中、第二の殺人が起きる…。


これもノンシリーズから流用してきたんでしょうかね。原作(「薔薇の別荘」「神楽太夫」)は未読、タイトルはおどろおどろしさを強調する以上の意味があったんだろうか。見かけ倒し。鎌、蛇、鎖…の横溝ミステリーお馴染みの"見立て"趣向はあるものの、肝心かなめの密室トリックが杜撰(つ〜より、無いも同然)なのでミステリーとしては詰まりません。真野響子の告白も唐突だし。やはり過去の水害事故の伏線をキチンと見せておかないと駄目でしょう…。