芸術と貨幣/マーク・シェル/みすず書房

芸術と貨幣

『芸術と貨幣』
マーク・シェル(著)、小澤博(訳)
みすず書房
2004年
ISBN:4622070782


著者が序論でわざわざ強調しているが、本書はアートの市場価値(ねだん)についてうんぬんするものではない。芸術の中に表現された貨幣ないし貨幣的シンボルについて考察するエッセイである…と一応まとめておくが、なにぶん、あまりに横断的な内容なのでうまく解説できないやと思っていたら正剛さんが、シッカリとした解説をしてくれるのでただ乗りしちゃえ( ´∀`)つ*1


前半のキリスト教美術と貨幣についての考察は、宗教オンチの俺ら日本人としては少々難解なのだが、芸術作品の中にあらわれた貨幣のイメージ、トロンプ・ルイユ紙幣などアートとしての貨幣を考察した後半はとっつきやすい。アートとしての贋金づくり…と言えば赤瀬川原平なんだけど、言及ナシか…。