死者の書(2005年/アニメ)


死者の書(2005年/日本)
原作:折口信夫死者の書
監督:川本喜八郎/脚本:川本喜八郎
声の出演:宮沢りえ観世銕之丞ほか
参照→死者の書 - allcinema


三国志」の人形アニメーション作家川本喜八郎さんの新作。本日は岩波ホールの公開初日でした。お天気も良かったので見てきました。午後2時の回でしたが、監督ご本人の挨拶もあり中々の盛況でした。


原作は国文学者にして歌人折口信夫による同名の"小説"(カッコ付けしたのは、フツーにイメージする小説とはかけ離れた代物であるからで、むしろ散文詩に近い)。古代日本を舞台に、非業の死をとげた皇子の霊と貴族の娘の交感を軸にして、古代の宗教・死生観を織り込んだ難解な作品。


以下雑感を少々…

  • 本編前に時代背景解説のドキュメンタリー(実写)あり
  • あの原作をよく映像化出来たな〜と思う
  • 原作の読後感はパンフの監督とまんま同じ…分からないが凄い
  • 原作よりは分かりやすい…と思う
  • 流行りの"泣ける"ハナシとかラブロマンスを期待するなかれ
  • 人形の織り成す古代歴史絵巻として見るのがベターか?
  • 大津皇子の霊が朗女に忍び寄る場面…あそこの怖さはイイ
  • 岸田今日子さんのナレーションはやや過剰な気が…
  • ラストはあっさり風味

(2006年2月11日、岩波ホール

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