クラシックドキュメンタリー「トスカニーニとの会話」(NHK-BS2)

20世紀最高のクラシック指揮者(…のひとり)アルトゥーロ・トスカニーニの晩年の会話(プライベートでの会話)を息子のワルターがひそかに録音していたものが残っていて、それを元にトスカニーニ家の会話を再現してみました…というドキュメンタリー番組。ナマ録を流さずに、俳優の再現ドラマというワンクッションをおいたのはオリジナルがあまりにヤバイ代物だから…?


再現ドラマの中でも言いたい放題だもんなぁ(苦笑)。
現在なら、喋るたびにピー音が被さる…みたいな。


ただ、他人だけでなく自分にも厳しい姿勢というのは挿入されている演奏シーンの映像や、このあとに放映されたワーグナー演奏の映像からもビシビシ伝わってくるわけで、あのエネルギッシュかつストイックな指揮ぶりを見ていると…老いや衰えを自覚すると、潔く引退しちゃうわけだよな〜。


マイホームパパ(…というよりゴッドファーザー?)のような一面ものぞかせるとともに、当時の貴重な映像(モノクロ、カラー)も挿入されてトスカニーニファンとしては見応えのある番組でした。求む、第二、第三弾! このあとの「トスカニーニワーグナー」ではWWW2版諸国民の賛歌(ヴェルディ)というトンデモないオマケ付だったり。内容がモロ時局モノ。「星条旗は永遠なれ」(米国)はわかるとして、インターナショナル(ソ連)も…唖然。
NHK-BS2、2009年2月15日深夜)