ゴッドファーザー三部作(NHK-BS2)

こうして一気に見ると、コルレオーネ・ファミリーの栄枯盛衰はさながら現代のメディチ家といったところですね。卑賎の身(メディチ家も小商人からスタートしたようである)から成り上がり、あの手この手の権謀術数をめぐらして身代を築き上げ、権力と富と栄誉のステータスを手に入れる…その過程で慈善や文化事業を利用し、教会に接近するというとこまでソックリだという(苦笑)。


三作の中で一番好きなのは、賛否両論で失敗作ともされるIIIだったり。リアルタイムで劇場で見れたゴッドファーザーという思い入れもあるんですが、最後のオペラシーンだよなぁ。パレルモのマッシモ歌劇場で進行するマイケル暗殺計画のサスペンスに、同時進行するマイケル側の粛清の嵐。リアルタイムでは気づきませんでしたけど、上演中のオペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」のテーマがシチリア名物のウェンデッタ(復讐)という皮肉…。


しかし、昔の記憶ってけっこうアテにならないもんですね。IにせよIIにせよ、細かい部分は忘れているし、IIIは肝心のラストシーンを間違って覚えていたという…やっぱり覚えているのは派手目なシーンだけなのかねぇ…?
NHK-BS2衛星映画劇場、2009年2月14日、16日、17日)