「源氏物語千年紀 Genji」11話(終)

源氏物語千年紀 Genji11話:若紫へ(終) [2009年03月26日深夜]

醜聞を鎮めるために、都を離れ須磨にくだることを決意する光源氏。親しい人に別れを告げ、妻と定めた若紫に留守宅をゆだねて、わずかな供回りとともに出立する。須磨の荒海を前にして、源氏の胸中によぎるものとは…?


源氏無双(笑)
アバンの落武者姿の源氏が"お念仏"を拒否して「罪は罪、されど愛は愛!」「地獄もよし!修羅もよし!」と刹那享楽主義的ラブハンター宣言(源氏はドン・ファンかい)しちゃうところも凄かった(ネタじゃなしにマジに…)ですが、中盤の右大臣一派の刺客(?)相手の大立ち回りのお馬鹿度にはゆずります。


切ったハッたは源氏物語じゃなく平家物語だろ
…と、出崎監督を小1時間問いつめたくなりましたが、まあ平安時代の貴族サマの気性は、お公家さんイメージとは違って、けっこうワイルドだったという説(もっとあとの人ですが、藤原頼長とか)もあるようですし、ただヤリチンなだけの腑抜け腰抜けイメージでとらえるワケにはいかんのかも…。


源氏の君の最後の台詞は…懲りてないってことっスか?


最後に全体を振り返って…ひとことふたこと。


源氏物語(苦笑)
よくも悪くも最後の最後まで、クリエイター・出崎統の個性がこってりと濃厚なぐらいに出まくった古典の翻案作品だった…というのが正直な印象。原作のテイストから遠く離れてはるか彼岸の彼方にいっちゃってる〜みたいな感じだったけど、まあ楽しかったことは楽しかった。ここまで楽しませて(笑わせて)くれたんだから、やはり認めざるを得ないですよね。いろいろムチャクチャでも(苦笑)。このノリで須磨源氏で終わらずに続きもやって欲しいよな〜。


殴り合う貴族たち (角川ソフィア文庫)

殴り合う貴族たち (角川ソフィア文庫)