スティーブン・キング シャイニング(1997年/洋画)エピソード2

エピソード2かんそう

続くエピソード2*1は展開部…といったところだろうか。雪が降り、交通と通信が途絶する密室状況の中、親子三人は精神的にも肉体的にも追い詰められていく。特にジャックの豹変ぶりは見所だろう。フツーの男がだんだんと凶相を帯びていく…確かにこの方がより恐ろしく哀しい。キューブリックジャック・ニコルソンの演技をミスキャストと片付けたのも頷ける。


217号室のシーンは、女の怪物染みたメイクがやや安易。たしかに原作ど〜りなんだけどさ。でも、キューブリック版の美女がドロッと老婆の腐乱死体に化ける映像インパクトには見劣りしてしまう。トピアリーの動物のシーンは思ったほど悪くない。もっとリアルな造型ならば…とも思うが。


あと、ジャックが無線機を叩き壊すシーン。このシーンは吹替で是非。ニタリとするような趣向*2がしかけてあります。
(2006年7月28日、DVDビデオ視聴)

スティーブン・キング シャイニング 特別版 [DVD]

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*1:原作の第17章から34章まで。文春文庫版だと上巻p.265から下巻p.143まで。むろん細かな省略、異同はある。冒頭の断酒会シーンは原作にはない。

*2:無線機から聞こえるジャックの父親の声は吹替だと大塚周夫氏。ジャック役は大塚明夫氏。なんともイキなキャスティングである。周夫氏の好演もあり、忘れ難いシーン。